Vivy -Fluorite Eye's Song- 2巻の漫画を読んだのでその感想です。
アニメでやっていたVivy-Fluorite Eye's Song-のコミカライズしたもので、アニメと漫画の媒体の違いもあるかと思いますが内容も色々な点が違いました。
特にルクレールやエリザベスについての描画がアニメより多くて良い感じに補完されています。アニメを見ていない人は当然楽しめますが、アニメの内容を知っている人はより楽しんで読めると思います。
ストーリーはアニメと同じなのでネタバレありで感想を書いていきます。
目次
ストーリーの範囲
落陽事件のシンギュラリティポイントの開始からエリザベスと戦うところまで、アニメで言うと3~4話の途中までの話が描かれています。
アニメでは、描ききれなかったルクレールがエステラを疑うことになった契機やエリザベスが破棄ではなく捨てられたのかや心の言葉や説明も含まれていてこれを読むとよりアニメも理解できると思います。
良かったところ
例のダサいポーズがアクリルスタンド化
ヴィヴィのグッズ化や控室のライブ映像が流れるなどニーアランドでのヴィヴィの人気が描かれていますが、その中に例のポーズのアクリルスタンドがあったのが笑いました。
直前のシーンまではアニメと同じくライブ中の綺麗なコマだったので不意打ちのグッズに面食らいました。
コマの使い方が面白い
漫画はコマで区切られて絵が組み立てられていますが、コマの使い方が面白いです。
例えば下のシーンは宇宙ホテルの窓から宇宙を覗いているシーンなのですが、枠が窓の形になっています。前回同様に通信の吹き出しにAIのアイコンが付いていたり、吹き出しだけのコマがあったりと見ていて新鮮味を感じます。
他にもAIが初めて出てきたときにはコマをぶち抜いて大きく見せたりと魅力的になっています。
ルクレールからエステラへの信頼を感じられるところが良い
下のようなアニメではあまり描かれていなかった前オーナーがいたときのエステラとルクレールの思い出やルクレールから聞くエステラの人物像を語るコマが漫画では追加されています。
追加されたコマはあまり多くないですが、この話があることによってルクレールがエステラを信じていたことと信じられなくなったときの説得力が増しています。
ルクレールがエステラを疑うようになった契機がエリザベスの約束でびっくりした
ルクレールがエステラを疑うことになった契機は、前オーナーの意思を継いでサンライズのオーナーを引き継いだ時にエステラが微笑んでいたことでした。
エステラはエリザベスとの「いつも笑顔でいようよ」と言う約束を守っていた結果なのですが、ルクレールにとっては前オーナーがなくなったことがうれしくて微笑んでいたように見えてしまい疑いを持ったということになります。
この流れを見て、ルクレールにもエステラにも感情移入できてやるせなくなりました。
アニメを見ていた時には思いもしなかった出来事にハッと驚きと共にアハ体験的なスッキリ感を感じました。
電卓のルーツは垣谷ユウゴになっていて驚いた
ヴィヴィとエリザベスが戦うときにエリザベスが言う「電卓にしてやる」と言うセリフも補完されていました。実験に失敗したエリザベスは垣谷ユウゴに拾われますが、その際に、捨てられた状態でも演算機能は無事だったことから失敗作でも電卓よりは使えると言われて電卓が出てきました。
他にも戦闘用プログラムを入れることで電卓よりも使えることを証明しようとしたりとエリザベスにとって拾われた時のセリフが大切だと感じました。
感想
1巻を読んだときにアニメの内容をなぞるわけではないことは理解していましたが、2巻はその比ではありませんでした。
アニメを見たときに「何となくそうかな?」と思っていたことが、漫画では丁寧に補完されていたりキャラの様子が強調されていたりとストーリーを知っているのにも関わらず漫画の先がとても気になり気が付いたら読み終わってました。
マツモトとの口論に集中して一向に仕事をしないヴィヴィに対してエステラが激怒したり、人形だと思っていたマツモトがしゃべった事にユズカが驚いたりとシリアスな内容が多い落陽事件にもかかわらずにキャラの笑顔が多かったりギャグっぽいシーンが多くて暗くならずに楽しく読むことができました。
このレベルの補完が先の巻でもされるのならば、補完内容だけで1巻分できる内容になりそうなのでとても楽しみです。