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日常の色々な事

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アニメ VivyのBD 6巻とオーディオドラマの感想

VivyのBD6巻とオーディオドラマを見た感想です。

気になっていた最後のシーンについてだったり、細かい映像との違いが脚本集に書かれていてアニメで伝えたいことが理解できて面白かったです。

スタッフコメンタリーではエリザベスが再登場した理由やアーカイブがラスボスとして選ばれた理由を話していて思った感情的理由と論理的理由の差に驚きました。

結構がっつりネタバレありで感想や思ったことを書いていきます。

 

 

アニメの良かったところ

メインステージで歌うヴィヴィが感動する

AI達を停止する歌をニーアランドのメインステージでヴィヴィが歌うシーンです。ヴィヴィが心を込めて歌うことは「思い出と一緒に歌うこと」を意識して見てみると、今までの記憶を映しながら歌いつつも歌の影響を受けて記憶が砕け散るところでは身を削る思いで歌っていると思えて感動します。

垣谷ユイの最後の言葉がカッコいい

OGCの襲撃に失敗して、警備AIに撃たれた垣谷ユイの最後の言葉がカッコいいです。自分の命を奪いに来た相手に「こんばんわ。お名前を、伺っても?」と投げかける姿勢に「言葉が通じるなら、銃弾より対話」という垣谷ユイのポリシーを感じられてカッコよかったです。

表情がキレイ

12話でヴィヴィはアーカイブからAI停止プログラムの歌を受け取ったけど歌えないことを悩んでいます。その悩んでいる表情や他の人への申し訳なさを表情で表していてキレイです。他にもヴィヴィのヴィヴィを過去に送る松本博士や対話を選んだ垣谷ユイ、ユイよりも意志を優先するエリザベスなど覚悟の決まっているキャラの表情もキレイでした。

感想

ドラマCDや1~6巻の脚本集、プロトタイプなどアニメを見ていた時とは自分の中の情報量が異なるので同じ12話・13話を見ても感じ方が全然違いました。

アニメを見た時は先の展開だけに焦点が当たっていましたが、今見た時はキャラの表情や仕草一つ一つを見ることが出来て、より楽しむことができました。

何度見ても最後の歌の凄さは変わらないことはすごいと思いました。

脚本集やコメンタリーの良かったところ

エリザベス復活とラスボスの選定理由の落差が面白かった

ラスボスの選定理由としては下のロジックで考えたとのことで論理的だと思いました。

  1. マツモトとのバディものとして表現したいのでマツモトは却下
  2. 1と同じ理由でマツモトを作成した松本博士も却下
  3. ラスボス側にも感情移入させたいのでぽっと出のキャラは却下
  4. 1話から出ていて、納得感のあるアーカイブをラスボスにする

一方でエリザベスが復活したことは下でした。

  1. トアクで戦闘できるキャラが欲しい
  2. 感情移入させたいのでぽっと出のキャラは却下
  3. エリザベスが好き

エリザベスの選定理由も論理的なのかと思いきや最後の最後にかなり感情的な部分が入ってきてコメンタリーを聞いているときに笑っちゃいました。

マツモトのセリフの改変が良かった

12話の脚本集でマツモトのセリフが変わっていることによって、機械としての客観的な言葉ではなくマツモトの気持ちを話している感じになっているように感じました。

マツモトがヴィヴィを叱るシーンで、脚本集では「そんなあなたにこそ、アーカイブは賭けたのでしょう?」と書いていましたが、アニメでは「そんなあなただからこそ、ボクは自分の使命に準じることが出来たのです。」と言っていたり、脚本集では松本博士が言っている「未来を、人類を頼んだよ。ヴィヴィ」と言うセリフをアニメではマツモトが言うことでマツモトの相棒としての立ち位置が強調されたように感じました。

垣谷ユイの最後の隔壁のロック解除は脚本集ではなかった

12話でヴィヴィとエリザベスが閉じ込められた時に、足が動かない垣谷ユイが操作盤まで這って移動してロックを解除しています。脚本集では書かれていませんでした。この動作によって垣谷ユイの「一緒に立って、一緒に歩ける存在だと示したい」という気持ちを表しているようで垣谷ユイは良いシーンしかないなと驚きました。

最後のシーンは復興したニーアランド

最後のヴィヴィが再起動したシーンはひたすら謎でしたが、脚本集には復興したニーアランドと書いていました。しかも人間とAIが笑顔で行きかっているということでした。なので、AIの暴走停止後に何とか復興して人間とAIの関係が良好な未来のようです。

感想

脚本集とアニメとの差は小さかったでしたが、その小さい差が物語の受け取り方を大きく変えていてびっくりしました。他にもアニメの映像があるからこその受け取り方の違いとかもあって何倍も面白いものになっていると感じました。

やっぱり時間の関係でカットされている内容も脚本集にあったので時間がもっとあったらより面白くなったんじゃないかなと思いました。

オーディオドラマの話

ストーリー

アニメ後に破損したマツモトが自己メンテナンス中に思いだす、ヴィヴィとAI博物館で過ごした思い出の話です。

ヴィヴィはディーヴァに負い目を感じて、ディーヴァの記憶を再生しないようにしていました。かつてディーヴァを取材した音楽メディアの記者から「あなたは変わりませんね」と言われて取材の記録を見たヴィヴィはディーヴァと同じだったことを知り作曲に戻る話でした。

面白かったところ

マツモト大活躍

マツモトがたくさんしゃべります。あの軽快なトークをたくさん聞けてとても面白いです。しかも、ヴィヴィは作曲がうまくいっていないのも相まってマツモトの軽快なトークが絶妙にヴィヴィをイラつかせて面白いです。

ヴィヴィはラブソングが好き

好きな音楽のジャンルは?とマツモトに聞かれてヴィヴィはラブソングと答えます。あまりの状況にマツモトも絶句しました。

1巻のドラマCDではドナドナやかごめかごめを歌いたがっていたヴィヴィに比べれば物凄い前進です。

Song for Singerはディーヴァの歌

Song for Singerを歌うのはディーヴァです。最初はヴィヴィかなと思っていたのですが虚を突かれました。

ディーヴァが同じ悩みを持つ人に向けて歌った歌で、まさしく歌手のための歌でした。

感想

ヴィヴィが思っていた以上にディーヴァを意識していたのがびっくりしました。アニメでは作曲はダイジェスト気味に書かれていましたが、ものすごくマツモトにイライラさせられたようで数年も良く耐えられたなと感心しました。

逆にマツモトもマツモトで場を和ませようと頑張っているのにヴィヴィに辛辣に当たられて、なんとも手探り感が満載の話でした。