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日常の色々な事

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【ネタバレなし】映画 怪物 を見る注意と見た感想

怪物を見てきました。CMや番宣からミステリーやサイコスリラー的な映画を期待して行ったら、全然違うものでした。それでも、徐々に出来事の内容が開かされるワクワク感であったり、振り返って考えてみると布石が置いてあることに気が付いたりと楽しむことが出来ました。

楽しめたとは言え、番宣から受けたイメージと違うものであったのは事実で、内容が賛否両論ありそうな内容なので「こんな映画とは思わなかった」とかならないように注意点を記載します。逆に「イメージと違うならどんなものだったのか?」と思う方のためにネタバレなしで感想も書いていきます。見に行くときに参考にしてもらえたらうれしいです。

ネタバレあり版は【ネタバレあり】映画 怪物 の説明と見た感想 - 日常の色々な事に書きましたので見てもらえると嬉しいです。

 

怪物のストーリー構成

注意点や感想を見てもらう前に怪物のストーリー構成を理解してもらった方が良いため、公式HPにも書いていることですがザックリとストーリー構成を説明します。

怪物は一つの「子供の喧嘩」を3人(湊の母、湊の担任教師、湊)の視点から見ていくストーリー構成になっています。部外者ー>担任ー>本人と徐々に事件の中心人物へ視点が移っていくにしたがって、前の人にはわからなかった真実が明らかになっていきます。

怪物を選ぶときに注意すること(イメージとの違い)

事件の規模は大きくない

公式HPに「次第に社会やメディアを巻き込み、大事になっていく」とありますが、ストーリー構成にもあるように「子供の喧嘩」が話の中心となります。

社会と言ってもPTA?レベルの話でメディアもちょっとしたゴシップ紙程度で所詮は片田舎での話になります。
そのため、日本の教育や子供との関わりを考えるなど壮大な物語を期待している人にとっては肩透かしになるかと思います。

結構な長さでいじめの描写がある

ストーリー構成にもあるように「子供の喧嘩」が話題の中心であり、3者の視点で見ていく映画になるので、ただでさえ長い描画が単純計算で3倍の長さになります。

ある意味映画の完成度が高いせいでもあるのですが、いじめの描写が結構リアルです。しかも子供同士だけではなく、教師同士もあるので下手したら5分の1ぐらいいじめの描写があったかもしれないです。

いじめに対して忌避感があり、感情移入がしやすい人はストレスを感じすぎてしまうのでお勧めしません。自分は映画の最後ごろにはいじめっ子に対してストレスがMaxでした。

少年同士の恋愛描写がある

1シーン(数分)抱き合うだけで、時間的にも頻度的にも大したことはないですが少年同士の恋愛描写があります。

話の終盤で、この要素がいきなり出て来たので、最初は全然理解できずにポカンとしていましたが後のシーンで若干のフォローがあったのでお話が理解できました。

話の中核に関わってくることとは言え、1シーンだけの内容みたいなので苦手な人は覚悟をして見に行くことをおすすめします。

怪物探しはしない

公式HPや番宣で怪物を探すような文句を言っていますが、登場人物は怪物を探したりしません。怪物だーれだのセリフも遊びなどの主要でない一部のシーンでしか使われません。

おそらく、映画を見ている人に向けて怪物を探してほしいというメッセージな気がします。

良かったところ

話が進むにつれて事件の真実が明るみに出て楽しい

ストーリー構成にもあるように、徐々に事件の中心人物に視点が移っていきます。前の人の視点では不可解な内容であったり、ちゃんと説明してくれないところが後の人の時に明かされるとパズルがハマっていくような気持ちよさがあります。

前提知識が違うことによる事件や人の変化がびっくり

事件の目撃タイミングや登場人物の思い込みによって同じ事件を見ているはずなのに視点の違いで全然事件が変わってびっくりします。ある人から見ると親友同士だけど、ある人から見るといじめっ子といじめられっ子など正反対の評価になってびっくりします。他にも実は善行が悪行になったりと事件の性質が正反対になっています。

色々と考えさせられる内容で感じ入る

ネタバレなしで言うのは難しいですが、色々と考えさせられる内容でした。まさしく、「怪物とは何か?」を考えると楽しいです。

物語には珍しく登場人物は善も悪もある人として表現されており、さらに視点の主によって善悪が逆転するので安易に怪物を特定できないのも楽しいです。

名前のないモブキャラも怪物の範囲に入れられるので、考えながら見れば見るほど引き込まれる映画になっています。

イマイチだったところ

演技が良すぎて見ているこっちもイライラする

引き込まれる映画のストーリーと大人から子供に至るまで夢中にさせる演技で感情移入してしまって、イライラが凄かったです。特にいじめがあったり、毒親であったり、ADHD?など難のある登場人物も出て、ある意味良いことではあるのですが、ちょっとは手加減してほしいレベルですごかったです。

冷静に考えると内容に混乱する

視点の違いで変わるとは言え、証言が正反対になっている人や矛盾のある説明できない状況が冷静に考えると出てきます。

映画は時間が決まっているため説明が省かれた可能性もありますが、劇中に説明もなく分からないまま映画が終わりました。

雰囲気だけスッキリするエンディング

何一つ改善できていないのに、最後だけ全て解決みたいな晴れやかな雰囲気のエンディングにイラっとしました。

映画館に見るべき?

映画館で見るべき映画だと思います。

アクション映画やホラー映画、アニメ映画と違い、映画館の音響や画面のポテンシャルを生かせる映画ではありませんが、集中して見ないと理解できない内容なので集中できる環境と演技をじっくり見ることが出来る映画館でみることでテレビで見るより楽しむことが出来るかと思います。