×

日常の色々な事

開発の考えや映画やアニメなど、ごちゃごちゃしたものを書いてます。

映画 総理大臣の夫の感想

総理大臣の夫を見て来たので、映画の感想です。

CMでは「一般人が総理大臣の夫になっちゃった!?」と言うコメディ色が強いイメージを感じましたが、「一般人(平均的な人とは言っていない)が優秀な女性総理大臣の夫になった苦悩」と言うイメージになりました。

公開日から結構すぎているのでネタバレありの感想になります。

良かったところ

各キャラクターが魅力的

映画に出てくるモブ以外のキャラクターが全員キャラが立っています。さらに、演者の様子や演技が役に抜群にあっていて見ているとキャラクターが好きになっていきます。

特に相場日和の愚直なまでの人の好さと流されやすい雰囲気は秀逸でした。

最後のシーンが良かった

相馬凛子が総理をやめる会見のシーンで相馬日和が凛子の設計を肯定したところや、凛子が作ってきたやり直しが出来る社会の中で凛子を除外しないでほしいというところが良かったです。凛子がガムシャラに前しか向けない性格に対して、日和は凛子のことを見ていたので凛子がやってきたことを凛子に伝えられるなどうまく夫婦がかみ合っていてよかったです。

総理の夫にされて生活が制限される様子がよかった

総理の夫にされて、好きな野鳥研究の仕事が制限されたり予定外のことを禁止されたりなど様々なことを我慢してストレスを溜める日和の様子が良かったです。そのことを凛子に相談しようにも持ち前の遠慮しがちの性格から相談できないところを通じて夫婦間のすれ違いを表現していてよかったです。

悪かったところ

物語がご都合主義かつテンポがサクサクすぎる

なろうアニメかと思うぐらいでした。

日和が同じ職場の女性に嵌められて脅迫を受けた事件が顕著で、日和が歩いていると日和を脅迫していたパパラッチと日和を嵌めた女性がお金のやり取りをすることを偶然目撃するところやパパラッチに写真を削除するように懇願するところで忙しいはずの凛子が登場してパパラッチが改心するという、あまりにもあっさりな展開が多くて何か事件が起きても凛子が出ればOKとなってハラハラ感がありませんでした。

置いてけぼりの設定が多い

物語に関係のありそうな設定や問題になりそうなことをチョロチョロと小出しにして投げっぱなしなことが多かったです。たぶん、原作にはちゃんと要素を生かしたストーリー展開になっていると思うのですが映画の2時間に収めるために削りすぎた結果なのかなと思います。

ぱっと思いだせるだけでも下のように置いてけぼりの設定がありました。

  • 日和の仕事は野鳥研究 -> 野鳥研究っぽいことをしたのは最初と最後だけ
  • 日和の実家は大企業 -> たまに母と兄が大企業アピールするだけ
  • 消費税増で財政会を敵に回した -> 何もなく選挙で勝利
  • 野鳥観察の出来る家を手放して悲しむ日和 -> いつの間にか悲しみはなかったことになる
  • 妊娠中の総理のロールモデルがある -> 特にありませんでした

CM、HP詐欺

CMやHPを見るとまるでコメディのように描かれていますが、コメディ要素はほぼありませんでした。それどころか笑えるシーンもほとんどなくシリアス一辺倒なのでコメディを期待して見た自分は序盤で???となっていました。

要因と因果関係が弱い

やりたいことが先行しすぎて、ちゃんとした要因を用意できていないように感じました。

例えば凛子が総理大臣になったのを日和が知ったのは関東の空港で、ニュースの見れない場所に出張していた日和は帰国後に初めて知って動揺したという話については出張場所が北海道の知床なのでニュースは見れるんじゃないかと思いました。よしんば見れなくても北海道の空港でニュースは見れるはずなので関東の空港で初めて知ったことはあり得ないはずです。

このようにちゃんと考えながら話を見てみるとおかしい点がそこかしこにあって気になって物語に集中できませんでした。

知ってたと思うしかないチープな結論

パパラッチに依頼した人は原だとか、妊娠をリークしたのは富士宮だとか普通に見ていると「うん。知ってた。」と言うしかない結論をまるで重大事件の黒幕のように描いていたので映画とこちらの温度差で風邪を引きそうになります。

感想

結論としては映画館で見る作品では無かったかなと思います。

映画の2時間でやるのではなく、ドラマの1クール(12時間)で未消化な設定を絡めつつしっかりと描いてあげれば面白そうな気がします。さらに、色々考察しながら見ていると矛盾や不足に気が付いて作品に注目できないので映画館で気合を入れて見るのではなく、テレビでのんびり見るのに向いている作品だと感じました。

最後のシーンは個人的に感動したのですが、そこに行きつくまでが茶番感がものすごくてものすごく惜しい気持ちになりました。