VivyのBD3巻とオーディオドラマを見た感想です。
アニメでは回想でしか掘り下げられていなかったキャラクターが特典の脚本集やドラマCDではさらに掘り下げられていて、最後の結末がより切なくなりました。感想や思ったことを書いていきます。
脚本集やコメンタリーの良かったところ
グレイスの名前の由来
冴木博士がヴィヴィにルートを教える直前に冴木博士の回想シーンがありました。回想はAI命名法を機にグレイスから少年の冴木博士に名前を付けてくほしいとお願いしている場面で冴木博士がグレイスと言う名前を送ったことがわかります。
グレイスを破壊するヴィヴィの手助けをする前に回想を挟むことで、アニメ以上の葛藤を表現していました。
あれでも不足していた戦闘シーン
ヴィヴィが無数の飛行ドローンや土木作業AIの特攻を掻い潜り、グレイスの元まで向かうシーンは、Vivy屈指の迫力がある戦闘シーンです。
脚本集にはそれだけではなく、メインタワーに入った後も土木作業AIとの白兵戦やタワーの深部に潜るときの空中戦と2回も戦闘が書いていました。
さらにヴィヴィがマツモトから飛び降りて、空中で再び搭乗するなどアニメでは表現されていなかったシーンが色々書いていました。
ただでさえ凄い圧倒されたシーンに脚本集の内容が追加されたらもっとすごかったんだろうなと思います。
偽グレイス
脚本集では冴木博士と一緒にいるグレイスのことを偽グレイスとして書いていました。普通のグレイスと偽グレイスで明確にキャラを分けているので絵や演技など何かしらが違うのかなと思いました。
サングラスは悪乗り
ヴィヴィがサングラスをかけているのは悪乗りだったそうです。ヴィヴィの衣装について制作側でなれてきたから出て来たサングラスとミリタリーだそうです。
感想
脚本集からアニメに落とせないシーンや会話がたくさんありました。脚本集ではより丁寧な説明がされていてよかったです。時間が制限があったのならば、映画でもOVAでも良いのでフルでやってほしいなと思います。
ちなみにスタッフコメンタリーで「エンディングの歌がない」「最後まで見た人には聞こえている」というやり取りがありましたが、本当に脳内で歌が再生されて笑ってしまいました。
オーディオドラマの話
ストーリー
冴木博士とグレイスが再会して一緒に働いているときの話です。
冴木博士と入れ替わりに出ていく先輩の和泉博士との引継ぎ中に和泉博士から冴木博士が求婚されます。冴木博士はグレイスが好きなので、断りますがAIとの恋愛はうまくいかないと和泉博士がネガキャンを繰り返して自分の方を向けさせようとします。
グレイスは業務上のラインを超えた内容を裏で冴木博士に頼んでいたりと、和泉博士の想定外のことを実行するにつれて和泉博士は身を引くことを決めます。
和泉博士はせめてもの意趣返しに失恋から立ち直る歌をグレイスに頼むというお話になります。
面白かったところ
- 和泉からプロポーズされる冴木博士
- 付き合っていないことを確認しあって落ち込む冴木博士とグレイス
- 嫉妬するグレイス
感想
アニメでは冴木博士とグレイスの関係は回想で少ししか描かれていませんでしたが、ドラマCDでは第三者の視点から2人にスポットを当てて描かれていました。ドラマCDではグレイスは使命のためにルールに抵触することを許容してAIらしからぬ行動を見せていますが、結局は使命を曲解するのが精いっぱいで使命に逆らえないアニメの結果が物悲しくなりました。
患者のために働く冴木博士とグレイスの関係性を先輩の和泉の立場から分析していたりとかなりAI観に言及している話でそういう方向から見ても面白かったです。